パネライ P2000シリーズの魅力

最近、店頭で勢いを感じるのがPANERAI(パネライ)です。
なにを今更、というほど
今や定番的人気を博しているブランドですが、
一時のブームのファッションウォッチ時代を乗り越え、
本格的機械式時計の仲間入りをした感があります。
その中でも個人的に今一番注目しているのは
キャリバー2000シリーズを搭載したモデル。

中でも今回ご紹介したいモデルは写真のPAM233。
パネライ初の自社ムーブであるCal.P2002を搭載したモデルで
お値段は税込1,386,000円。
パネライとしても時計としてもかなりお高いお値段ですが
その価格分のこだわりが隠されています。
ムーブメントCal.2002は
2005年のSIHHで発表、初の搭載モデルがこのPAM233です。
2002年に開発に着手したと言うことで
2002という名前が用いられているそうです。
Ca.2002の特徴の一つが8日間のパワーリザーブ。
パネライにとって8日間のパワーリザーブというのは非常に意味があります。
というのも、1940年代にアンジェリュス製キャリバーを用いたモデルを制作していて
そのムーブメントが8日間パワーリザーブだったということ。
歴史を重んじているんですね~。
(ただしアンジェリュスは1つのゼンマイだったそうです)
そして近年のCa.9000シリーズは
3日間パワーリザーブですが、
Cal.9000シリーズが38cmのゼンマイを2つ搭載しているのに対し、
Cal.2000シリーズは65cmのゼンマイを3つ搭載しています。
単純に馬力が違います。
これにより十分なトルクを確保でき、良い精度を保つことが出来ます。
続いての違いはダブルブリッジが用いられている点。
両側から脱進機を支えているので、これにより衝撃に対して強くなります。
精度の調整も緩急針を用いず
天輪にとりつけられたチラネジで調整します。
これも自社ムーブならでは。
テンプが小さく見えますが
高精度を保つため28,800振動にこだわっているそうです。
この振動数で8日間という長いパワーリザーブを可能にするのが
先ほどご説明した3つのゼンマイです。

そして、形状が特殊な1950ケース。
パネライの中でも最も人気のある形のケースに
ムーブメントが収められています。

そしてボッコリとふくれあがった
ドーム状のサファイアガラス。
厚さがなんと8ミリもあります。
ドンツェ・ボーム社という
超一流メーカーのものしかつくらないところに
製作を依頼しているというこだわりのサファイアガラス。
この形状にするために
機密性が落ち100m防水になってしまうのですが
それ以上にデザインにあたえるインパクトと高級感があります。

実用性ではDバックルの方が使いやすいですが
こちらも伝統にこだわった
フィッシュテイル(魚の尾っぽのような形)の尾錠です。

そして自社キャリバーにすることにより
独特な針の配列ができるという点も魅力。
一番目立つのはやはり
水平に横移動するパワーリザーブの針。
そして何気にGMT機能とホームタウンの
デイ&ナイト表示を可能にしています。
さらに、ランゲ&ゾーネの一部にしか用いられていない
秒針のゼロリセット機能を搭載!
オリジナルがイタリア海軍の軍事時計であるパネライにとって
この機能は昔から一番付けたかった機構だそうです。
正確秒単位で時計を合わせることが
ミッションにはかかせなかったそうです。
などなど、非常に語り口の多いこのモデル、
個人的にはかなりオススメです。
P2000シリーズは他にもいくつかありますので
店頭でご覧くださいませ☆
パネライ取扱店舗
メカミュージアム トミヤ
086-226-1038